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ユベントスらしさ(By nayumo)



ユベントスらしさ

ライター:nayumo

 

「ユベントスの何が好きなの?」

 

こう友達に聞かれた私は、うまく答えることができなかった。

ユベントスを好きになってはや7年。

きっかけは「友達とやっていたウイイレで当時所属していたジョビンコが使いやすかったから」と言うなんともミーハーな理由から始まったユベンティーニ人生も、気づけば小学校2年生が育つぐらいまでになった。

今ではユベントスの試合を見ることは当然のこと、イタリアから遠く離れた日本で日本人が運営している有料制のサイトに入会するほどにまで沼にハマってしまった。

だが私は、答えられなかった。

私にはユベントスらしさが何なのかよくわかっていないのだ。

いやわかっている。

わかっているのだがうまく言葉にできないというか、「これだ‼︎」という答えが見つかっていないのである。

だからもう1度ユベントスらしさとは何か考え直してみようと思った。

 

 

ユベントスらしいサッカー

私が初めて見た時の監督はマッシミリアーノ・アッレグリだ。

彼が見せたサッカーが私はとても好きだった。

決して派手ではないがしっかり守って素早くカウンターを決める戦術には何度も心躍らされた。

当時はこれがユベントスらしさであり、僕がユベントスを好きな理由だと思っていた。

だがその仮説は一つの事件で大きく変わった。

それはマウリツィオ・サッリの就任だ。

彼がナポリで作り上げたものは前述した監督が作り出すサッカーとは大きく違い、彼が描くサッカーはとても美しくそして強かった。

短いパスを何本も繋ぎ次々と選手が入れ替わるあのサッカーがユベントスで見られると思うと就任前からとてもワクワクした。

そうワクワクしたのだ。

私はアッレグリのサッカーとは真逆のサッリのサッカーを見てワクワクしたのだ。

このことから私はユベントスらしさとは戦術云々ではないと思っている。

では、他には何が考えられるだろうか。

 

 

ユベントスのメンタリティー

20/21シーズン監督初経験のアンドレア・ピルロ監督がユベントスを率いた。

前評判から賛否両論あった彼は難しいシーズンを戦い抜いた。

その彼が勝ち取ったタイトルコパ・イタリア。

その試合の最中ユベンティーノとしても知られる細江克弥さんが言った一言。

「今年のユベントスに足りなかったものはまさにメンタルの部分だと思います。」

よく勝者のメンタリティーとも呼ばれるこの精神。

ユベンティーノとして何度もこれの大事さを感じてきた。

特に印象深い試合が17/18CLのトッテナム 2ndlegだ。

この試合はアッレグリの変態交代もありディバラが2点目を決めリードしていたところから、相手の猛攻が始まった。

だがこの時のCBキエッリーニとバルザッリ、守護神ブッフォンや交代出場のリヒトシュタイナーなどチーム一丸となって勝つために泥臭く守備をした。

僕はこの試合は泥臭いのがとても美しいという、ブルーハーツの歌詞的な感情に初めてなった。

だからこの勝者のメンタリティーはユベントスの1つの特徴であると思う。

ということはこの勝者のメンタリティー=ユベントスらしさなのだろうか?

私は違うと思っている。

なぜならこの勝者のメンタリティーはユベントスしか持ち合わせてないものではないからだ。

 

例えば19/20CL決勝パリ・サンジェロマン対バイエルンミューヘンの試合。

僕はどちらかを応援していたわけでも、この試合自体をすごく楽しみにしていたわけでもない。

だがいざこの試合が始まってみてみると、あれよあれよと試合にのめり込んでしまった。

それは両チームのサッカーが素晴らしかったのもあるが、選手個々が見せる「絶対に勝つんだ」という気迫のこもったプレーに魅了されたからだ。

CL決勝の舞台で見せた迫力満点の試合に、僕はいわゆる勝者のメンタリティーを感じた。

他にも「18/19CLトッテナム対アヤックス2ndleg」や「17/18ローマ対バルセロナ2ndleg」など手に汗握る試合はこれまでいくつもあった。

こういう試合を見た時にいつも思うことがある。

それは「ユベントスより先にこれらのチームを知っていたらそのチームのサポーターになっていたのではないか」ということである。

もし私がユベントスを好きな理由が勝者のメンタリティーなのであれば、何かのきっかけでユベントスを知る前にこれらのチームが好きになったとすればそのチームのサポーターになっていたのかもしれないということである。

ユベントスを好きになったのはただ単に順番が先だっただけかもしれない。

そう思った私は1つの実験をしてみることにした。

それはユベントス以外に他リーグで好きなチームを作ってみたのである。

 

 

エヴァートン

選んだチームはエヴァートン。

なぜなら純粋に面白そうと思ったからである。

カルバート・ルインとリシャルリソン。

イングランド代表とブラジル代表の超期待の若手2人。

レアルからレンタルで加入したハメス・ロドリゲス。

タレント豊富なフランス代表で正SBをはる、ルカ・ディニューやナポリから加入したアランなど一癖も二癖もあるが類まれな才能を持った選手が多く揃うチーム。

そしてそれを率いるは、アンチェロッティ。

こんなのワクワクしない方が難しい。

だからとりあえず1シーズン追いかけてみることにした。

2チームを追いかけることになり観る試合が2倍になったある日、仕事の都合でどちらか1試合だけしか観れないという状況になった。

その時エヴァートンは調子がよくチームも面白いサッカーをしていた。

一方ユベントスは格下相手に勝ち点を取りこぼすという低調なチーム状況だった。

僕は迷わずユベントスの試合にチャンネルを合わせた。

試合を見た後はすぐ仕事だからテンションを上げて職場に向かいたいのに、負ける可能性がエヴァートンより高いユベントスの試合に決めたのだ。

そっちの試合の方が気になったのである。

面白そうだと思ったチームより、ユベントスを選んだ。

それに対して僕はどこか安堵感のようなものを感じた気がした。

 

 

ユベントスらしさとは

私はユベントスらしさが何かまだわかっていない。

こんだけ色々考えてみた結果、まだわかってないのである。

 

 

私の好きな番組でこんな話があった。

それは元テレビ朝日のアナウンサーである宇賀なつみさんが、旦那さんのどこが好きで結婚したのか聞かれた時の返答で

「そんなのまだわかんない。こんな早い段階で好きな理由がわかったら面白くないじゃない。結婚生活はまだ長いんだし。」

と言ったのだ。

私はこれがユベントスに当てはまるのではないかと思った。

 

 

私もユベントスらしさが好きである。

だがそのらしさが何なのかはまだわからない。

だからこれから先の長いユベンティーニ人生でそれを見つけていこうと思っている。

どっかの誰かさんのように他チームに浮気しないように気をつけながら。😄

ライター:nayumo

 

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Posted by 編集長ミツ