【執筆チーム合同企画】2020-21シーズン前半戦 総括

 

クルゼフスキのゴールで始まった2020-21シーズンも折り返しを迎える事になりました。

そしてこの約半年間のチームの動きは、月ユベ執筆チームの目にどのように映ったのか。是非、お楽しみ下さい。(※執筆者は6名)

 


kassi

伸び代がピルロユーヴェの魅力

前半戦を終えて10勝6分2敗(1試合未消化)のユヴェントス。
恐らく毎試合ユヴェントスの試合を熱心に追いかけているファンとそれ以外の方には、この前半戦は全く違う印象になるのではないか。

ピルロのチームは序盤から試行錯誤を繰り返して様々な課題を解決してきた。
得点者がクリスティアーノ・ロナウドとモラタしかいないと批判されれば、マッケニーの裏への飛び出しやキエーザの得点力を活かす形へ微調整を加え得点パターンを増やした。また、インテル戦で課題となったカウンターへの対策も、システムを調整しここ2試合で随分整備されてきた印象だ。

さらに、今ピルロが取り組んでいるのは中盤の支配力の向上。ベンタンクールとアルトゥールの関係を修正しより質の高いポゼッションを目指しているように思える。ビルドアップはここ数年ユヴェントスの課題だったのでこれから楽しみだ。

欧州のビッグクラブにとって2月からがいよいよシーズンの佳境。欧州の頂点を目指すクラブとまだまだ差はあるかもしれないが、他のどんなクラブよりもユーヴェの伸び代は大きい。このチームは何か大きな事を達成できるそんな期待感に溢れていると感じてるのは僕だけではないはずだ。

 

 

タカオ店長

楽しまなきゃ損!

カンピオナート10勝6分2敗。

1試合未消化があるものの首位から勝点7差の4位。この数字をどう捉えるかは人それぞれ。9連覇中のユベントスとしては監督解任騒ぎに発展しても決しておかしくない数字かもしれない。もし、監督がコンテやアッレグリやサッリであるなら。

やはり指導歴ゼロの新人レジェンド監督という特殊な条件がフィルターになっているのは否めない。だって、俺も上々だと感じてるもの。ユーベを観ててこんなにハラハラ・ドキドキ・ワクワクするの、いつ以来だろうな?って感じるじゃないですか。ロマンを。そして復権しつつあるライバルたちの足音が聞こえるじゃないですか。

細江さんじゃないけど、過去イチのセリエAというのは大袈裟じゃないと思う。今までならプレミアやリーガに奪われていたタレントがゴロゴロいるじゃないですか。プレミアやリーガよりよっぽど個性的で、難攻不落な下位クラブに囲まれてるじゃないですか。そんな荒海に漕ぎ出したピルロの伝説の始まりをこの目で観られる。フジとかDAZNとかWOWOWとか契約は大変だけども!楽しまなきゃ損ですよ。こんなの今年だけですよ!?

 

以上、タカオ流総括でした。

 

あ、CL出場権だけは死守でお願いします。

 

 

Kan

すべてが今季のセリエAを彩る最高の要素だ

新監督にアンドレア・ピルロを招聘し、セリエA10連覇を目指すシーズンを走り出したユベントスも折り返し地点に立った。

リーグテーブルに目を向けると、1試合未消化ながら勝点36で首位ミランとは7ポイント差の4位につけている。その戦績の内訳は10勝6分2敗。6分の中でも退場者を出したとはいえ不用意な失点を喫したローマ、昇格組のベネヴェント、クロトーネとの3試合は特に悔やまれる。2020年最後の試合となったフィオレンティーナ戦では試合序盤のクアドラードの退場が響いて0-3と完敗。首位ミランとの直接対決では3-1の完勝を飾るも、同じくアウェイ・サンシーロで開催された‘’Derby d’Italia‘’、インテル戦では0-2というスコア以上に痛い敗戦となった。とはいえ直後のスーペルコッパ・イタリアーナにおいてナポリを下して今季のユベントス、並びにピルロ新監督のキャリア初タイトルを獲得できたことはポジティブな要素である。

監督経験のないピルロの招聘、若手中心の世代交代が進みつつあるスカッド、新型コロナ禍という特殊な状況下など様々な不安要素を抱えながらスタートを切ったわけだが、それらも徐々に軽くなってきたのではないだろうか。

ディバラは度重なるケガに悩まされ、サンドロもケガからの復帰直後に新型コロナウイルスの陽性反応によって離脱を余儀なくされつつも、守護神シュチェスニーをはじめとするキエッリーニやダニーロ、デ・リフトなどの超一流の守備陣に加えて、マッケニーやキエーザ、クルゼフスキといった期待の若手が今季のユベントスを支えている。2月中旬からはUEFAチャンピオンズリーグも再開され過密日程を迎える後半戦ではあるが、夢は膨らむばかりである。

イブラヒモビッチの加入以降、長らく好調を維持しているミランに昨今のユベントスを攻守に渡って大きく支えたマンジュキッチが加入したことも、今季は何かと不祥事が絶えないローマにエル・シャーラウィの復帰が濃厚であることも、冨安健洋と吉田麻也の日本代表の2CBがボローニャとサンプドリアとの各々の所属クラブで絶対的な存在となっていることも、それらすべてが今季のセリエAを彩る最高の要素だ。「セブンシスターズの再来」と謳われるまでの群雄割拠のシーズンであっても、激闘のカンピオナートを制して10連覇の金字塔を打ち立てるのはユベントスであると信じて疑わない。

 

 

さいちゃ

満足はしていない

近年で最も熱く、観戦が面白いセリエA。そんな中「全くもって満足できない」と言うのが正直な感想だ。理由は単純でリーグ優勝を狙うには勝ち点ペースが全く足りていないからである。しかし前任者2人と比べると、個に頼りすぎない攻撃の構築や幅広い選手起用など、明らかに来季以降を見据えたチーム作りをしていると感じる。若手が多く、補強ポイントも少なく無いので、我慢して見守る必要がありそうだ。

戦術面に目を向けると、細かな違いはあるものの開幕から一貫して4-4-2(可変3-4-X)を採用。攻撃面はまだ成熟し切っていないが、積極的なボール保持とサイド主体の攻撃で、脆い守備陣をうまく隠せている。フィジカルゴリ押しロングカウンター系と当たらない限り、崩壊することはなさそうだ。

攻撃陣が消化不良なのは左サイドの機能不全に原因があると考えている。控え選手をローンに出した直後にサンドロが長期離脱。ベルナは調子の波が激しいし、フラボッタはあくまでU-23。キエーザ(右クアドラ)だと右偏重で孤立してしまうので機能しているとは言い難い。取りこぼしを減らす鍵を握っているのが左サイドのレギュラー争いだと言える。

インテル戦は前述の通り相性最悪だったので仕方ないが、それ以外はチームは軌道に乗りつつある。ミラン、サッスオーロ、ナポリ戦は苦戦しつつも勝ち切る泥臭さも見せた。あとは試合中の修正力が監督、選手双方に求められる。CLやコッパなど過密日程が続くが、もちろん10連覇も諦めずに狙って欲しい。未消化試合があるとはいえ、実は首位より9位の方が近いため、上だけ見過ぎて足元すくわれる(CL圏外)…なんてことだけは無いように願いたい。

 

 

nayumo

理想のサッカーが見えてきた

新人監督ピルロ率いる王者ユベントス。ここまでの順位は絶対王者らしからぬものだ。だが僕は不安よりも期待の方が大きい。なぜならここまでの戦いぶりを見て、ピルロの理想のサッカーが見えてきたからだ。

これまでユベントスはCLの舞台で怪我で泣かされてきた。昨シーズンリヨン戦のディバラ離脱はまさにそうだ。そこでピルロは戦術を大まかに固定しつつ選手の特徴によって使い分けている。例えばロナウドのポジションはモラタに務まるだろうし、ダニーロの役割はサンドロやデミラルで賄える。そしてそれによる「特徴の違い」を周りの選手を変えることによってチームとして機能させている。これを可能にしているのが選手の質の高さである。今のユベントスはスタメンと控えという明確な壁がない。

前半戦の出場試合数をみても、怪我やコロナで離脱した選手以外でそこまで大きな差がない。この事によりピルロは試合の流れによって特徴は違うがクオリティーの高い選手をピッチに送り出すことができ、お得意の戦術眼でより有利な戦術を作り出すことができる。そのいい例がミラン戦だ。

後半ミランの足が止まってきた所でカウンター時に広いストライドでボールを運べるクルゼフスキーを入れ、効果的なオフザボールでカウンター時でも前線に顔を出せるマッケニーを投入した。これにより前半の押し込んだ状態でのポゼッションサッカーからカウンターサッカーに切り替えた。このようにサブにいる選手で違いを作ることができる選手達が揃っているのだ。もちろんまだ課題もたくさんあるが、この短期間でそのチームを作る可能性を見せたピルロには「さすが」という他ない。

シーズン残り半分、ピルロユベントスがどういう完成形を見せてくれるのか非常に楽しみである。

 

 

編集長ミツ

ロマンへの期待料

決して「順調」とは言えないものの、ピルロの采配や立ち振る舞いには周りを黙らせる何かがあり、周りに期待感を持たせる特別なものがある。

前半戦を終えた段階での順位は4位。しかも(消化1試合少ないとは言え)首位ミランから2馬身以上離された勝ち点差7。昨シーズンの優勝監督の首を切ってまで招聘した訳だから、「これで納得」なんて事は1ミリもないはずだ。しかし、必要以上に厳しい声は届いてこない。

 

『期待料』である。

 

ロナウドにしてもメッシにしてもネイマールにしても、誰も彼もが最初は一流ではなく、経験を積んでその階段を上って行ったのである。そして通常であれば即結果を求められる監督と言うポジションにおいて、ユベントスはピルロに『期待料』を払い、長いスパンで見てチームの成長を託したのだ。

「今シーズンの合格ラインは国内リーグ4位」。これさえ守ってくれれば、ピルロは好きにやってもらって構わない。そして、来シーズンはロマン溢れるサッカーを見せてくれるに違いない。

 

 

いかがでしたでしょうか?恐らく毒者のみなさんも、期待もあれば不安もあり、これまでにないシーズンを送っていると思います。さて、残りの半分、ピルロはどんなサッカーを展開するのか!?皆さんと一緒にドキドキもハラハラも楽しみたいと思います。

 


 

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