【誤シップ de カルチョ】広報担当者が抱える‘’選手選考‘’の難しさ




広報担当者が抱える‘’選手選考‘’の難しさ

FAIT社の車をプロモーションするユベントスの選手達

 

ユベントスのメインスポンサーであるイタリアの老舗自動車メーカー『FAIT(ファイット)』が、CMキャラクターの‘’選手選考‘’に頭を悩ませている。

 

この年末、新車種を市場に出す事を発表しているFAITだが、広報担当のアニ・エリーさんは少し苦笑いを交えながら、新車種に関するプロモーションについて語り始めた。

—もともとはチームの看板選手である、クリスティアーノ・ロナウド選手をCMキャラクターに考えていました。しかし、報道でみなさんも目にしている通り、ロナウド選手はまだ100%残留と言い切れない状態。もし移籍した時の事を考えて、トップからNGが出た事は致し方ないと理解しています。

 

そこからエリーさんの苦悩は続く。

—今回はスポーツカーなんです。それを踏まえて、現在のユベントスでは1番スピードのあるキエーザ選手が候補に挙がりました。しかし、その直後にキエーザ選手が‘’大人のお店‘’に出入りしている姿がパパラッチに抜かれた事は、大きな騒ぎになったのご承知の通りです。『抜きに行って抜かれる』、何とも茶目っ気のある話ですが、これによりキエーザ選手の線は消えました。

 

続いてベテラン選手の名前が挙がってきたようだ。

—ジョルジュ・キエッリーニ。長年に渡りユベントス、そしてイタリア代表を支えてきたキャプテンですから、ある意味『庶民受けする安心できるCMキャラクター』であります。しかし、このVARの時代が災いしました。古いタイプのセンターバックであるキエッリーニ選手は、時折り「バレなければ何やってもいい」とも思える振る舞いをピッチ上で見せてしまいます。それがここ数年はVARにより公となり、イエローカードを提示される事もしばしば。また最近では不可抗力とは言え、ご自身の‘’リトルロボ‘’が放送事故を起こしました。さすがに事故を起こした選手を車のCMキャラクターとして起用する事に対して、反論が多数出た事は想像に容易いと思います。

 

最後には、あのドリブラーに辿り着いた。

—悩みに悩んだ末に、ファン・クアドラード選手に落ち着きました。ここ数シーズンは少しプレースタイルに変化が生じているものの、元々はウィンガーとしてスピードで勝負していた選手。今回の新車種には「打ってつけ」と言って間違いありません。また、あの明るいキャラクターはお茶の間向きと言えるでしょう。そして、イタリアが『右側通行』だった事が幸いしました。クアドラード選手が‘’左‘’では力を発揮しない事は、残念ながら昨シーズンのローマ戦で証明されました。その印象がファンの中に強く残っている事もあったので、もしイタリアが『左側通行』だったならば、クアドラード選手のCM起用には至らなかったと思います。

 

 

エリーさんは最後に「撮影には左折するシーンすら含みません」と笑いながら去って行った。

クアドラードをCMキャラクターに抜擢したスポーツカーが、どれほど売り上げるかに注目したい所である。

 

(これは嘘ニュースです)