バルセロニスタ向け『現在のユベントスの状況を教えます』

バルセロニスタの皆さん、こんにちは。月刊ユベントス編集長のミツです。第2節以来の方はお久しぶりです。初めて月刊ユベントスにお越し頂いた方は初めまして。

 

さて。すでにチャンピオンズリーグ、グループステージ突破を決めているバルセロナとユベントス。世間的には『消化試合』と見られるであろう一戦ではありますが、この試合はUEFA.TVでも放映があり、そして微妙ではありますが『最終順位決定戦』でもあります。バルセロニスタの方におかれましては、恐らく第2節対戦時ほどの興味はお持ちではないかと思いますが、ぜひ今回の記事をご覧頂き、少しでも観戦の楽しみに繋がって頂ければ幸いです。

 

 

順位決定

現在、バルセロナが1位でユベントスが2位となっておりますが、この順位が入れ替わる上限はただひとつ、『ユベントスが3点以上取り、更には2点差を付けて勝つ(例えば3-0、3-1、4-2など)』。これ以下ですと順位は入れ替わりません。例え無観客とは言え、カンプノウに乗り込んで3点取るのは至難の技だと言えますが、3シーズン前にはサンチャゴ・ベルナベウに乗り込んでレアルから3点取った実績もあり、そしてユベントスは『Fino Alla Fine(イタリア語で『最後まで』を意味する言葉です)』を信条としているチームです。間違いなく3点取って逆転を目指すはずです。

 

システム

第2節で対戦した時と変わらず『攻撃時:3-5-2、守備時:4-4-2』の可変式を採用しており、「少しずつ形になってきたかな」と言う印象を持っています。しかし相手が強くなり守備の時間が増えると、それこそ第2節で対戦した時のように『4-4-2で守りっぱなし』と言う試合展開になり、攻撃に転じたとしても3-5-2に可変する時間を与えられずにこの戦術の良さを引き出す事が出来なくなります。個人的には前回の対戦から1か月半で、どこまでチームが成長したか計る良い機会になるのではないかと考えています。

 

 

チーム状況

国内リーグは10試合を終えて5勝5分の4位に付けておりますが、ロスタイムに追いつかれてのドローや、格下相手に苦戦を強いられてのドローなど勝ちきれない試合も多く見られ、ファンとしても「なかなか気持ちが晴れない」と言うのが本音です。

とは言え、ピルロはこれまでの監督とは異なり様々な事にチャレンジしており、こと『若手の起用』については目を見張る部分があります。国内リーグ開幕戦ではフラボッタと言うほぼ無名の若手選手をスタメンに抜擢し、そしてCLでは前節ディナモ・キエフ戦で18歳のドラグシンと言う18歳のセンターバックがAチームデビューを果たしました。

バルセロニスタとしては若手選手の起用について驚く事は少ないかもしれません。しかし、ユベントスではそれこそ下部組織からの昇格は稀であり、結構コアなファンであっても「帯同メンバーに名を連ねてるこの選手だれ?」と言った事もざらにあります。もしかしからバルセロナ戦でも同じ事が起こるかもしれませんが、それはピルロが『消化試合』と考えているからではなく、チームとして長い目で見た時に『勝つ為』と捉えているからに過ぎません。

 

戦術

可変式を信条としてはいるものの、基本はハーフェイライン辺りからのショートカウンターが中心です。

チームにはクルゼフスキ、キエーザと言った推進力を持ち合わせた若手選手に加え、右ワイドで攻撃の起点にも、そして縦への突破も仕掛けられるクアドラードが好調をアピールしています。『全員でボールを運びゴール前で中盤の選手からラストパスが出る』と言うよりは、まずはサイドを起点として速い攻撃を仕掛けて、両ワイドからクロスを入れてモラタかロナウドが合わせる形を狙って行くと思われます。

 

 

注目選手

モラタ

バルセロニスタの方にはお馴染みだと思いますが、今シーズン、アトレティコ から移籍してきたアルバロ・モラタが絶好調でして、公式戦12試合で9ゴール・4アシストと無双中。そして特筆すべきはこの9つのゴールのうちの6つがチャンピオンズリーグでの舞台である事。第2節のバルセロナ戦では『VAR3連発』などがありましたが(笑)、またバルセロナゴールに襲いかかる事は間違いありません。

 

ロナウド

少なからず気になっている方もいると思うのでご紹介させて頂きますと、今シーズンはユベントス加入3年目にして、『最も調子が良い』と言って間違い無いと思います。記録としても公式戦9試合で10ゴール・1アシストを挙げておりますが、何よりもピルロ新監督の下で楽しそうにプレーしている印象です。レアル時代のスピードは鳴りを潜めたものの、しかしこの2年間を掛けて『新ロナウド 』として進化を遂げ、元々の持ち味でもあったゴール前での瞬間的な速さとキレに磨きが掛かりました。エリア内ではお気をつけ下さいませ。

 

ダニーロ

2015-17までレアルでプレーしていたのでご存知の方も多いかと思いますが、この渋めのディフェンダーが今シーズンのユベントス守備陣のカギとなっております。ユベントスに加入した昨シーズンは4-3-3の右サイドバックを任されたものの、正直パッとせずにファンの口からも「物足りない」と言うコメントが出ていました。しかし、今シーズンはピルロが採用する3バックの一角を任されると安定感あるプレーを披露し、いまではチームに欠かせない選手になりました。

取り立ててデ・リフトのように対人に強かったり、ボヌッチのようにキックの精度が高かったりする訳ではないのですが、何よりもポジショニングが絶妙であり、更にはいま挙げた対人にしてもポジショニングにしても、全てのプレーが基本に忠実。決して目立ちはしませんが、バルセロナが攻撃に転じた際、ダニーロのひとつのプレーとポジショニングでショートカウンターを封じられるケースも見られるかもしれません。注目してみて下さい。

 

デ・リフト

前回対戦時にはスタッツから外れていたデ・リフトですが、守備の要としてチームに戻り、欠かす事の出来ない選手として存在感を示しています。そしてそのプレーはまさに『圧巻』と言え、今シーズン出場した5試合すべてで完璧なパフォーマンスを見せてくれています。恐らくスリーバックの一角を任されると思いますが、例えメッシであってもデ・リフトを交わす事は苦労すると思います。(※しかし一部のメディアは「デ・リフトには休養が与えられるのでは無いか」と報じているのが気になる所です)

 

シュチェスニー

見た目が地味である事(イケメンではありません(笑)、そしてプレーに派手さは無いことから世界的にはまだ絶対的な知名度を持ち合わせていませんが、このヴォイチェフ・スチェスニーと言うゴールキーパーを覚えておいて損はないでしょう。今年の4月に30歳を迎えたポーランド代表ゴールキーパーはまさに『円熟期』を迎えており、止める、蹴る、そしてビルドアップ、全てにおいて高水準のパフォーマンスを披露しています。明日の試合では、スチェスニーのセーブでバルセロニスタは幾度か頭を抱える事になるでしょう。

 

注目点

冒頭にもお伝えした通り、ユベントスが逆転首位に立つには3点が必要であり、そう言う試合で燃えるのがクリスティアーノ・ロナウドと言う漢だと言う事は、バルセロニスタの方が一番分かっているはず。そして前半のうちにユベントスが少なくとも1点を返して後半を迎えたならば、後半はロナウドショーになるのでは無いかとユベンティーニの誰もが期待しておりますし、それくらいロナウドの調子は良いです。

もちろん十分に分かっているとは思いますが、バルセロナが注意すべきは『ロナウドを乗せないこと』、これに尽きます。

 

 

まとめ

最後までお読み頂き有難うございました。恐らくは消化試合に近いゲームである事は間違いなく、両クラブ、そして両チームサポーターの熱量も決して最高潮でない事は私も認識しています。しかしユベントスにとっては、数字上で首位に立つ可能性があるのならばそこを目指すだけであり、そしてバルセロナとしては最終節、しかもホームでの大逆転劇は避けたいに違いありません。

バルセロニスタの方がどのような気持ちで、どのような視点でこの試合を観戦するか分かりませんが、今回の月刊ユベントスの記事が少しでも楽しむ為の助力になっていれば幸いです。

 

素晴らしい一戦になる事を、心より願っています。