一方で、この問題について十分に議論されていない視点もある。それは、ユベントスがデイビッドの持ち味を最大限に引き出す形で戦えていない点だ。
今季、デイビッドは2人の監督の下でプレーしてきたが、いずれの体制でも本来の得点力を発揮できていない。ルチアーノ・スパレッティ体制下でも結果を残せていないことで、より決定力のあるストライカーへの入れ替え論が浮上している。
ただ、問題は選手個人だけにあるとは言い切れない。ユベントスはこれまで、デイビッド自身がチームのシステムに適応することを重視してきた。
だが、もしデイビッドを最前線の軸として継続的に得点を奪わせたいのであれば、チーム側が彼の特長に合わせた形へシフトする必要がある。
デイビッドにはいくつもの優れた武器がある。裏への抜け出し、スペースの活用、ゴール前での動き出しは、依然として高いレベルにある。
それにもかかわらず、ユベントスは彼がクラブの要求や監督の戦術に順応するのを待つ姿勢を取り続けてきた。
このアプローチが機能するケースも少なくないが、今回に関しては必ずしも最善策とは言えないかもしれない。
デイビッドを生かすには、味方がより彼に合った形でボールを供給し、単純に前線へ放り込むだけではないサポートが必要になる。
ユベントスがこの調整を行わない限り、デイビッドの得点力を引き出せず、苦戦は続く可能性が高い。クラブに求められているのは、ストライカーの交代ではなく、エースを生かすためのチーム再構築なのかもしれない。

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