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トゥドル解任の背景に“チーム内の不調和” 3人目の監督で再建なるか
ユベントスのイゴール・トゥドル前監督の退任について、元イタリア代表FWエミリアーノ・ボナッツォーリ氏が見解を示した。
同氏は、チームの低迷は戦術面だけでなく、選手同士の連携不足に起因していると指摘している。
ユベントスは今年に入り、すでに3人目となる監督交代に踏み切った。新たにルチアーノ・スパレッティが就任し、クラブは再び安定と長期的成功を取り戻すことを目指している。
トゥドルは3月に就任後、当初はチームを立て直したかに見えた。序盤戦では好調な結果を残し、最低限の目標であるトップ4フィニッシュに近づいていたが、シーズン後半に失速。
最終的に8試合連続未勝利、3連敗でシーズンを終えるなど、チームは完全に勢いを失っていた。
低迷の本質は“戦術よりも調和の欠如”
トゥドル解任の決断は、クラブが抱える慢性的な不安定さへの苛立ちの表れでもある。
個々のタレントに恵まれていながら、チームとしての一貫性や明確なプレースタイルを確立できずにおり、その脆さは国内外の試合で繰り返し露呈してきた。
新監督スパレッティには、ピッチ上でバラバラに見える選手たちを再びまとめ上げるという難題が待ち受ける。
セリエAで実績を残してきたその戦術眼とマネジメント力に期待がかかるが、ボナッツォーリ氏の指摘が示すように、問題は単なる戦術面にとどまらない可能性がある。
ボナッツォーリ氏「選手たちが噛み合っていない」
ボナッツォーリ氏は『トゥットメルカートウェブ』の取材に対し、次のように語っている。
「少し繊細な状況だと思う。結果が出ないと、まず監督が責任を取らされるのは当然だ。しかし、私は選手たちが互いに噛み合っていないチームに見える」
彼の言葉が示すのは、ユベントスが抱える根本的な課題――選手間のシナジー不足だ。紙面上では十分な戦力を揃えているにもかかわらず、ピッチ上では一体感を欠いている。
スパレッティの使命は“再結束と自信の回復”
スパレッティが新たな指揮官として挑むのは、戦術の再構築に加え、チーム全体の調和と信頼関係の再生だ。
ユベントスが再び競争力を取り戻すためには、個々の能力を一つの方向に向ける“結束力”こそが不可欠となる。
ファンが望むのは、短期的な修正ではなく、クラブの本質的な再生。
スパレッティの手腕が、その第一歩を踏み出すきっかけとなるかに注目が集まる。


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