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JuventusNews24
ナポリを率いてスクデットを獲得したアントニオ・コンテが『コリエレ・デッラ・セラ』のインタビューに応じ、キャリアの節目や個人的な犠牲、ユベントス復帰の噂について率直に語った。
ユベントス復帰の噂について:「誰とも接触していない」
ナポリでのリーグ優勝後、古巣ユベントスとの再会が噂されたが、コンテは明確に否定した。
「誰とも接触はなかった。第三者を通じて接触を試みた者には、“シーズン終了後にクラブと話す”と答えた。それが常の手順だ。もしその面談で互いに納得がいかなければ、別の可能性を考えることもあり得ただろうが、私はまだナポリとの契約を2年残している」
ユベントス時代の“仮面”とロッカールームの一幕
現役時代のエピソードとして、印象的なロッカールームでの出来事を明かした。
「私が“仮面”をかぶる数少ない瞬間だ。ユベントス時代、2-0で勝っていた試合で、ハーフタイムに違和感を覚えた。そこでロッカールームに入り、ボードにペットボトルを投げつけて怒鳴った。狂ってると思った者もいただろうが、集中を切らしていれば流れは変わっていたかもしれない。そういう危険を察知し、介入することが重要なんだ」
私生活の犠牲:「すべてには代償がある」
コンテは自身のキャリアが家庭生活に与えた影響についても率直に語った。
「この仕事は家族と過ごす時間を奪う。娘の成長をすべて見届けられなかったのは大きな喪失だ。急に成長した姿を見ると、自分がいなかったことを痛感させられる。すべてには代償がある。この本を書いたのは、仕事に対する誇りをより強く伝えたかったからだ。努力は心のストレスに効く薬でもある」
ナポリ残留の決断と家族の存在
残留の背景に妻ベッタの影響があったのかという問いに対しては、こう述べた。
「家族は大切な存在だが、最終的な決断は私自身が下す。妻と娘がナポリで幸せに暮らしているのは事実だ。しかし、チームを率いるのは私であり、彼女たちではない」
デ・ラウレンティス会長との関係:「話し合いが鍵だった」
ナポリ会長アウレリオ・デ・ラウレンティスとの関係についても言及した。
「会長との面談は極めて重要だった。対話を通じて、誤解や改善すべき点を共有できた。契約がある以上、その確認が重要だった。あとは傷つくような憶測ばかりで、私のことを本当に理解していない噂話だった」
ユベントス初先発での失敗:「あのバックパスが転機だった」
プロキャリア初期、ユベントスでの初先発で大きなミスを犯した経験が、選手としての転機になったという。
「モナコでの初先発で、全国紙の一面に『コンテ、失態』と出た。あれは本当に酷いミスだった。“なぜこんな道を選んだのか”とさえ思った。レッチェでは家族や友人に囲まれて、11月まで海に行っていた。だがトリノでは、21歳で一人きり。周囲はシッラーチやタッコーニ、バッジョといったアイドルばかり。完全に場違いに感じていた」
「だが、あの humiliating なバックパスが、自分を奮い立たせた。トラパットーニが私の様子を見て、『まだ昨日のことを考えているのか?』と声をかけてくれた。その瞬間、何かが自分の中で変わった。レッチェに敗者として戻りたくなかった。あの一言で、選手の心と頭に届く指導者の重要性を知った。足は最後に動くものでしかないんだ」
コンテの言葉には、勝利の裏にある葛藤や、監督としての哲学が滲む。ナポリでの新たな挑戦とともに、彼のキャリアは今なお進化を続けている。
コメント
頭髪詐称は禁止されていないので、残念ながら勝ち点剥奪には至らないかもしれません。真面目な話、コンテのリクエストが実現すれば、それくらいなければぶっちぎりそうなチームになりそうです(好き嫌いは別にしてセリエAでは最強の監督だと思います)。