新生トゥドール・ユベントスは初陣に勝利も、イタリアメディアは課題を指摘
Football Italia
イゴール・トゥドールのユベントス監督としての初陣は、土曜夜のセリエA・ジェノア戦での1-0の勝利となった。ケナン・ユルディスが25分に決勝ゴールを決め、今季終了までの暫定契約で指揮を執るクロアチア人指揮官に初勝利をもたらした。
試合翌日のイタリアメディアはトゥドールの船出を評価しつつも、シーズン終了までに解決すべき課題が山積していると指摘。とりわけ、ティアゴ・モッタ体制との戦術面での違いが浮き彫りとなった。
モッタとの違いを見せたトゥドールの初陣
トゥドールはモッタが採用していた4-2-3-1から3-4-2-1へと布陣を変更。この決断について、『ガゼッタ・デッロ・スポルト』は、ユルディスやトゥーン・コープマイネルスといったキープレーヤーの特長をより引き出す形になったと評価している。
また、ポゼッション時のリスクを恐れず、数的優位を作りながらもカウンターを受けにくいバランスを保った点にも言及。ただし、同紙は最前線に関してはドゥシャン・ヴラホヴィッチよりもランダル・コロ・ムアニを起用した方が良いとの見解を示した。
『コリエレ・デッロ・スポルト』のイヴァン・ザッツァローニは、チームのポジティブな姿勢を強調。決勝ゴールを決めたユルディスへの賛辞を送る一方で、トゥドールの戦術的な「進歩」はまだ明確ではなく、特に守備陣には脆さが見られたと指摘。試合中にフェデリコ・ガッティが交代した後、その傾向が顕著になったとしている。
一方、『トゥットスポルト』は、トゥドールのアプローチを「モッタとは正反対」と評し、モッタが結果を最優先していたのに対し、トゥドールはポゼッションを重視していたと分析。
ジェノア戦での勝利は重要な第一歩となったが、より厳しい試練はこれから訪れる。トゥドール体制の真価が問われるのは、今後の対戦でどれだけチームを成長させられるかにかかっている。