トゥドールのユベントス初陣は白星スタート ── モッタとの明確な違いとは
Football Italia
イゴール・トゥドールがユベントスの新監督として公式戦初勝利を飾った。ジェノア戦で1-0の勝利を収めたクロアチア人指揮官は、試合中に絶えず指示を送り続け、終了の笛が鳴るとマッティア・ペリンやドゥシャン・ヴラホヴィッチを熱く抱擁。その姿は、試合後のインタビューを含め、チアゴ・モッタとは対照的だった。
トゥドールは試合前のウォーミングアップからピッチ上で選手たちを見守り、タッチラインの外からではなく、間近で動きを確認。試合中は一度もベンチに座ることなく、90分間テクニカルエリアで戦術的な指示を送り続けた。ユベントスの決勝ゴールにも貢献しており、前半にスローインを素早くトゥーン・コープマイネルスに渡したことで、ケナン・ユルディスのゴールにつながる攻撃を生み出した。
モッタとの違いを見せたトゥドールの采配
後半にはケフラン・テュラムのイエローカードに激しく抗議し、自らも警告を受ける場面も。試合を通じてレフェリーや第4審判に頻繁にクレームを入れ、熱量の高さを示した。対照的に、モッタは試合中ほとんど動かず、手をポケットに入れたままチームを静観するスタイルだった。
選手との関係性も大きな違いの一つだ。モッタの最後の数週間はチームとの距離感が問題視されていたが、トゥドールは試合後、選手たちと積極的にコミュニケーションを取った。試合終了の笛が鳴るとペリンが新監督に駆け寄り、温かい抱擁を交わした。その後もピッチに出て選手たちと一人ひとり握手を交わし、ヴラホヴィッチとも固い抱擁を交わしている。
勝利への執着、ユベントスのDNAを理解する指揮官
試合後のインタビューでもモッタとの違いが際立った。今年1月、モッタが「勝利に執着していない」と発言し、ユベントスファンから激しい批判を浴びたのは記憶に新しい。一方、トゥドールはユベントスのDNAを熟知しており、ファンからの歓迎について「素晴らしかったが、それ以上に勝利が何よりも大事だった」とコメント。勝利至上主義を貫く姿勢を見せた。
トゥドールの初陣は、ユベントスに新たなエネルギーをもたらした。トップ4争いが激化する中、この熱血指揮官のスタイルがチームにどのような影響を与えていくのか、今後の戦いにも注目が集まる。