【Max Statman】ユベントス対エラス・ヴェローナ 選手評価&コメント
Max Statman
ユベントス、ヴェローナに完勝で5連勝 ── トップ4に返り咲き、首位と6ポイント差に
ユベントスがセリエA第26節でヴェローナを2-0で下し、リーグ5連勝を達成。アリアンツ・スタジアムでの勝利により、チームは再びトップ4に返り咲き、首位インテルとの勝ち点差を6に縮めた。
しかし、試合前のスタジアムの雰囲気は決して穏やかではなかった。先週、コッパ・イタリア準々決勝でエンポリに敗れた影響もあり、選手たちはサポーターからブーイングを浴びる中でのキックオフを迎えた。さらに、試合前からティアゴ・モッタ監督の采配に対するメディアの批判が続き、クルヴァ・スッドのウルトラスは前日の日曜日に行われたチームのリトリーロ(合宿)にも抗議の意思を示した。
内容で圧倒したユベントス
こうした混乱の中でも、ピッチ上のユベントスは圧倒的なパフォーマンスを見せた。前半はボールを支配しながらも決定力を欠き、幾度となくヴェローナのゴールを脅かしたが、GKモンティポの好守に阻まれた。逆にヴェローナは、ススロフが見事なミドルシュートを決めたかに思われたが、VARの結果オフサイドが認められ、ゴールは取り消された。
後半もユベントスのペースで試合が進み、72分にようやく均衡を破る。カンビアーゾの正確なアシストを受けたテュラムが冷静に決め、先制点を挙げた。さらに90分、コープマイネルスがムバングラのスルーパスを受け、今季リーグ戦で約2カ月ぶりとなるゴールを決めて勝負を決定づけた。
アタランタ戦へ弾み
次節、ユベントスはアタランタとの直接対決に臨む。現在4位のユベントスと5位のアタランタは勝ち点3差で並んでおり、勝利すればユベントスはベルガモ勢と勝ち点で並ぶことになる。この試合はトップ4争いはもちろん、スクデット戦線に残るためにも重要な一戦となる。
ユベントス選手採点&評価
ミケーレ・ディ・グレゴリオ(6.5)
失点こそなかったが、前半にススロフのゴールを許していたら展開が変わっていた可能性も。基本的には安定した対応を見せた。
ティモシー・ウェア(7)
右サイドで積極的な攻撃参加を見せた。後半途中で交代したが、守備面でも大きな破綻はなかった。
フェデリコ・ガッティ(7)
空中戦で強さを発揮し、相手FWを封じ込めた。カバーリングの動きも良かった。
ロイド・ケリー(7)
デフェンスラインを統率し、ヴェローナに決定的なチャンスをほとんど与えず。若さを感じさせない安定感。
アンドレア・カンビアーゾ(7.5)
左サイドでの推進力が光った。テュラムへのアシストは見事で、攻撃の起点となった。
マヌエル・ロカテッリ(7.5)
中盤で試合をコントロールし、攻守のバランスを取った。パスの精度も高く、ビルドアップに貢献。
ケフラン・テュラム(8)
中盤での推進力に加え、72分の先制点が決定的な仕事に。ボール奪取の場面も多く、献身的なプレーが目立った。
ニコ・ゴンサレス(6)
やや消える時間帯が多かった。決定的なプレーを作る場面が少なく、期待された役割を果たせなかった。
ウェストン・マッケニー(7)
運動量が豊富で、中盤でのプレッシングやセカンドボールの回収が効いていた。交代するまで攻守に貢献。
ケナン・ユルディス(7.5)
ドリブルと創造性で攻撃を活性化。決定的なシュートも放ったが、ゴールには結びつかず。それでも存在感は十分だった。
ランダル・コロ・ムアニ(7)
前線でのポストプレーや仕掛けで貢献。ただ、決定機での精度には課題を残した。
テウン・コープマイネルス(7.5)
途中出場時にはブーイングを浴びたが、試合を決定づけるゴールを記録。静かに結果で応えた。
アルベルト・コスタ(7)
右サイドの守備を引き締め、安定感をもたらした。大きなミスもなく、堅実なプレー。
ピエール・カルル(6)
久々の復帰戦でコンディションが万全とは言えなかったが、守備での貢献は一定の評価に値する。
ドゥシャン・ヴラホヴィッチ(N/A)
出場時間が短く、評価なし。
サミュエル・ムバングラ(6.5)
クープマイネルスへのアシストでしっかりと仕事を果たした。時間は短かったが、結果を残した点は評価に値する。
全体的に、ユベントスは前半こそ決定力を欠いたが、試合を通して主導権を握り、勝利に値するパフォーマンスを見せた。特にテュラムの貢献度は高く、クープマイネルスも批判を跳ね返す形で結果を残した。次節のアタランタ戦が、今季のトップ4争いの行方を大きく左右する一戦になりそうだ。