カペッロがモッタのユベントスに苦言「すぐに革命を試みた。まずは手元の戦力を評価すべきだった」
Foot Italia
元ユベントス監督のファビオ・カペッロが、ティアゴ・モッタの下で苦戦するチームの現状について懸念を示した。セリエAとチャンピオンズリーグの両方で低迷するビアンコネーリは、CLグループステージ20位という屈辱を味わい、ベンフィカ戦の敗北もファンや評論家の間で疑念を再燃させる結果となった。
カペッロはモッタのアプローチに疑問を呈し、「彼はすぐに何か新しいことを試そうとしたが、すでにいる選手たちを考慮しなかった。キエーザ、シュチェスニー、ダニーロのような選手が放出されたが、彼らはユベントスのために素晴らしいことを成し遂げていた。すぐに革命を起こそうとしたが、新しいチームに来たら、まずは手元にある戦力を評価するべきだ」と指摘した。
また、ベンフィカ戦での戦術的判断についても疑問を投げかける。「ナポリ戦の前半は素晴らしかった。チームが彼の掲げるコンセプトを理解し始めたように見えた。ところが、次の試合ではそのチームを再現せずに6人も変更し、本来のポジションではない場所で起用した。これでは選手のパフォーマンスが発揮できない」と批判した。
さらに、モッタの選手起用の一貫性のなさを問題視。「固定した軸を見つけたと思ったら、また選手を入れ替える。チームを理解し、手持ちの選手に合わせてプレーさせるべきだ。戦術は一つではないのに、彼は一つのやり方に固執しているように見える」と続けた。
ヴラホヴィッチの扱いについても意見を述べ、「モッタの求めるスタイルに彼は適していない。彼はビルドアップに関与するFWを求めるが、ヴラホヴィッチはエリア内で勝負するタイプ。ただ、今のユベントスはそこにボールを供給できていない。技術的な選択だが、ストライカーが不足する中で、彼のような選手は常に起用する価値がある」と語った。
さらに、今季7人目のキャプテンとなったマッケニーの例を挙げ、主将の頻繁な変更にも苦言。「試合前にペナントを交換するためだけにキャプテンを変えているように見える。本当に適任者がいないのか? アームバンドは重要なものなのに、毎回異なる選手がつけるのは理解できない」と不満を示した。
ただし、責任をすべてモッタに押し付けるべきではないとも主張。「ユベントスのようなクラブに新監督が来ると、常に時間が足りない。その限られた時間の中で結果を出さなければならない。昨夏の補強市場が決して小規模だったわけではないが、多額の資金を投じた割には成果が見えない」とフロントの戦略にも疑問を投げかけた。
最後に、「ユベントス、ミラン、インテルのようなクラブは、ただ参加するために戦うのではなく、勝つために戦う」と、名門クラブとしてのプレッシャーの大きさを強調した。