ヴラホヴィッチの苦悩続くのか ー モッタが考える背番号9の活かし方は…
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一歩前進、二歩後退。ドゥシャン・ヴラホヴィッチのシーズンは、これまでと同様に始まりました。ゴールは決めるものの、多くの試合で彼は観客のような存在となり、トラップミスやパスミスを繰り返して苛立ちを見せています。
2024/25シーズンの第4節を迎え、まだベローナのベンテゴディで決めた2ゴールが唯一の得点となっています。運が彼に味方しなかった試合もありましたが、コモ戦ではゴール前でのミスも目立ち、その後のローマ戦とエンポリ戦では精彩を欠いたパフォーマンスが続きました。
24歳の元フィオレンティーナの選手にとって、このシーズンは飛躍の年、成熟の年となるはずでしたが、彼自身の変化は未だ見られず、周囲が変わったにもかかわらず、ヴラホヴィッチはまだその一歩を踏み出せていません。
数字は悪くないが…
彼のポテンシャル、特性、そしてゴールへの感覚を考えれば、今シーズンの数字は良好と言えるかもしれません。今季も4試合で2ゴールという成績で、昨季の33試合16ゴールと同様のペースを維持しています。しかし、安定した貢献やチームのプレーへの関与は欠けていることが多く、しばしばチームの一員というよりも孤立しているかのように見えます。プレーに関与する機会が少なく、表情も硬いと言えるでしょう。
エンポリ戦でも、唯一のチャンスはニコ・ゴンサレスからのパスによるものでしたが、相手GKヴァスケスをかわすことができず、シュートをぶつけてしまいました。その後は目立った動きは少なく、ローマ戦と同様に不完全燃焼のパフォーマンスに終わりました。
モッタとの関係
これまで、彼の不調の一因として、アッレグリ監督時代の守備的な戦術が挙げられていましたが、ティアゴ・モッタ監督の下で新たなスタイルが採用された現在、その言い訳は通用しません。新しい戦術の中でヴラホヴィッチは依然として苛立ちを見せ、結果が出せずにいます。
試合後、モッタ監督は彼が進歩しているが、ゴールに執着せず、守備面などチームに貢献できる他の要素にも目を向けるべきだと指摘。「集中を保ち、プレーに専念すること。彼はポジティブなリーダーだ」と述べる一方で、チームメイトへの要求も示しました。「彼を最大限に活かすために、深さを狙ってのパスやサイドからのクロスが必要だ。ヴラホヴィッチはエリア内での動きやヘディングに強みがある。これらの要素を活かしてもっとゴールを決めさせなければならない」と、特にニコ・ゴンサレスやコンセイソン、コープマイネルスといった新加入選手たちへのメッセージを送りました。
ヴラホヴィッチのシーズンの成功は、彼のプレーへの信頼を取り戻し、ゴールを量産できるかどうかにかかっています。その突破口が、チャンピオンズリーグのPSV戦となるかもしれません。