ユベントスの今後の戦い方を考えてみた
ユベントスの今後の戦い方を考えてみた
早いものでサッリ体制になってから3試合を戦いましたが、諸々の不安があるのは間違いなく、しかし監督が交代した新チームにおいて、それはある程度『想定内』とも捉えられます。
そんなユベントスが次節以降、どうやって戦うべきかを考えてみました。
スタメン固定化
就任直後から取り沙汰されていた『サッリのスタメン固定化』は、指揮を執るチームがユベントスになったとしても、今のところそのスタンスに変化は見受けられません。
名前 | スタメン | |
スチェスニー | 3回 | |
デ・シリオ | 2回 | |
ダニーロ | 1回 | |
A・サンドロ | 3回 | |
ボヌッチ | 3回 | |
キエッリーニ | 1回 | |
デ・リフト | 2回 | |
ケディラ | 3回 | |
マテュイディ | 3回 | |
ピャニッチ | 3回 | |
D・コスタ | 3回 | |
イグアイン | 3回 | |
ロナウド | 3回 |
実に11のポジションにおいて、9人が3試合連続スタメン出場しております(変更があったのはセンターバックと右サイドバックのみ)。
スタメンの固定化は単に控え選手のモチベーション低下を引き起こすだけではなく、試合勘を鈍らせる事にも繋がります。例えば昨日の試合、ドウグラス・コスタに代わり途中出場となったベルナルデスキですが、試合に入れていないのは明らかであり、結果としてユベントスの攻撃はベルナルデスキの所で停滞しました。年間50試合超を戦うチームにおいて、選手のメンタル並びにコンディショニングの管理が出来るかも、今シーズンは大きなポイントとなるでしょう。
センターバック
キエッリーニの長期離脱により、第2節と3節はデ・リフトにチャンスが巡ってきました。しかし、デビュー戦となった第2節のナポリ戦では、とても‘’6500万ユーロの移籍金‘’の価値を示す事は出来ず、そして昨日行われたフィオレンティーナ戦においても、ファンの全てが納得できるパフォーマンスを見せたとは言えません。
アヤックスではあれだけ高い能力を見せ付けた選手てはありますが、ユベントスと言うチーム、そしてセリエAの水にまだ慣れていない部分もあり、もう少し時間が掛かるのではないかと考えます。そこで月ユベでは、昨シーズン同じセリエAに所属するサッスオーロで実績(14試合)のある『デミラルの起用』を提言。プレマッチではハードタックルで自身の存在感を知らしめたトルコ代表ディフェンダーは、いまいち安定しない今シーズンのディフェンスラインにおいて、何かしらのカンフル剤になるのではないかと期待しております。
ロナウドの起用法
今シーズンも引き続き34歳のロナウドが攻撃を牽引する事は間違いありませんが、サッリも『Five times バロンドーラー』を特別扱いし続けるのでしょうか。
例えば昨日のフィオレンティーナ戦で、ロナウドは満足のいくプレーを見せておらず、先発出場した11人の中で言えば、決して貢献度は高かったとは言えません。ユベントスは3人の交代枠全てを怪我人発生で使い切った訳ですが、もし交代枠が残っていたとしても、サッリはロナウドの名前を交代用紙に記す事は無かったでしょう。直接フリーキックに関してもですが、チームで戦う以上、そろそろ誰かがメスを入れるタイミングなのかもしれません(決して『冷遇しろ』と言っている訳ではなく、「選手ファースト」ではなく「チームファースト」の環境を作るべきではないかと考えている次第です)。
新加入選手の存在
今シーズン加入した選手の中で、ラムジーは怪我のために出遅れ、そしてプレマッチではその能力の高さでユベンティーニからの期待を集めたラビオも、この3試合では十分な出場時間を与えられておらず(出場27分)、それはすなわち『チームとして昨シーズンとの違いを見せる事が出来ていない』と同じ事になります。
確かに指揮官交代より見せるサッカーが変わる事は間違いありませんが、昨シーズンと同じスキル、そして同じプレースタイルの選手が出場し続ける中で、大きな変化は望めないと考えています。ラムジーとラビオこの両選手に関しては、サッリも『昨シーズン出場機会を得ていなかった為に、コンディションが万全ではない』とコメントしていますが、どのタイミングで試すのかにも注目と期待が集まります。
背番号10の処遇
今シーズン開幕前、センターフォワードとしてサッリの信頼を得たのはゴンザーロ・イグアインである事は間違いなく、そしてパウロ・ディバラは開幕後270分のうちの実に256分間をベンチで過ごす事になりました。しかし、この‘’ユベントスのエースナンバー‘’をベンチに置き続けるには、あまりにその存在は大きく、そしてこの状態が続くのであれば、チームにとっても選手にとっても何かしらの変化が必要となってくるのは明らかであります。
サッリがディバラを起用するのか、それとも起用されないディバラが新天地を求めるのか。常に結果が求められる勝負の世界において、勝ち続けている内はその矛先がサッリに向けられる事はありませんが、少しでもチームの状態が悪くなった時に、世論が「ディバラを起用しないからだ」と口にしだす事は火を見るよりも明らかであり、そしてそのタイミングではすでに多くのものが「時すでに遅し」になっているのではないかとも思われます。とにかく、このままディバラを起用しないのであれば、サッリに残された道は「勝ち続ける事」しかありません。
まとめ
指揮官が変わった今シーズン、大きな不安が残る中でサッリがまず選んだ道は「チャレンジ」ではなく「安定」だったと感じています。しかし、それは決して間違った選択肢とは言えず、長いシーズンを戦う上で理にかなった入りな方なのかもしれません。そして、その答え合わせが出来るのはシーズンが終わってからであり、今回取り上げさせて頂いた事柄に関しても、現時点では何一つ答えはないと考えています。
ただ、この状態を楽しむのもファンの特権であり、そしてここから成長していくチームを見る事ができるのもファンだからこそ。まだまだ長く続くシーズン。終わった後に「最初は不安しか無かったよね」と笑って振り返る事ができるよう、まずは選手には全力で戦ってもらい、そして我々サポーターも全力で選手を後押し出来ればと思います。
今週半ばには早速チャンピオンズリーグが開幕します。スタメンを予想しながらも一緒に楽しみましょう!
Forza Juve!
「オイラに任しときんしゃい」のサッリ監督。